たかのプロ野球雑談記

野球が好きな大学生です。野球メインでたまに漫画の話もします。

100打点トリオ!〜ダイナマイト打線〜

2010年の阪神タイガースの打線を覚えているだろうか。シーズンは中日に僅か1ゲーム差の2位で終わるが、阪神史上最高とも言える打線であった。

 

阪神打線は主に「猛虎打線」と呼ばれているが、特に強力だった年は「ダイナマイト打線」が使用される。チーム打率.288だった1946年からこの名称が使われることとなる。

第二次ダイナマイト打線は1985年、いわゆる「ニューダイナマイト打線」でランディ・バース掛布雅之岡田彰布の「バックスクリーン3連発」が有名である。

第三次は2003年の金本知憲の広島カープからのFA移籍から始まる。2番赤星、3番金本の「金星ライン」、8番、9番の矢野、藤本の「恐怖の下位打線」は他球団から恐れられ、この年はリーグ優勝を果たす。

そして、今回紹介するダイナマイト打線は第四次である。

 

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打線の紹介に移ろう。1番、2番を務めるマートン平野恵一がともに.349、.350の高打率を残す。いずれも他年だと首位打者になってもおかしくない成績だが、栄えある受賞は.358のヤクルト青木宣親に譲ることとなる。

続いて、安打数に注目しよう。この年のマートンは214安打を放つ。これは、当時の日本記録である1994年のイチローの210安打を抜く大記録であった。2015年に西武の秋山翔吾がシーズン216安打を放つまで、シーズン日本記録であった。2010年は、青木宣親が209本、ロッテの西岡剛が206本と200本安打が3人も出る珍しい年であった。200安打は現在までに7回しか達成されていないことから、この珍しさもわかるだろう。

 

3番はショートの鳥谷敬で、遊撃手による史上初のシーズン100打点を達成し、最終的に記録を104打点に伸ばす。ちなみに、翌2011年に西武の中島宏之が100打点と遊撃手のシーズン打点の2位を記録する。

 

4番はシーズン序盤は金本知憲が務めたが、4月17日に世界記録の1492試合連続フルイニング出場の記録が途切れてからは、主に新井貴浩が務めることになる。打率.311、打点112はキャリアハイとなった。

 

5番は来日3年目のブラゼル。打率.296、本塁打47本、打点117点でいずれもキャリアハイとなった。惜しくも、ホームラン王は巨人のラミレスに譲ることとなる。(49本)

 

ここに鳥谷、新井、ブラゼルの3人の100打点トリオが誕生する。日本プロ野球史上5組(4人のカルテットも含める)しかいない、100打点トリオである。

 

6番は世界記録の連続フルイニング出場が途切れた金本知憲。7番にはメジャー帰りで、ダイハード打線の主軸も担った「城島健司」こと、ジョージ・マッケンジーが続く。8番はこの年で一軍での試合出場が最後となる、桜井広大が主に務めた。

 

この年、チーム打率は.290でこれは球団記録となる。また、チーム安打数は1458本でこれはセリーグ新記録となった。(両リーグの最多記録は2003年のダイエーの打ち出した1464本である)

 

終盤は中日、巨人との三つ巴で、阪神にマジックが点灯した時期もあったが、能見篤史岩田稔の離脱に伴う先発不足も原因となり、中日にリーグ優勝を譲ることとなる。

以上、ダイナマイト打線の紹介であった。

 

 

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