今回はプロ野球ファンなら一度は見ておくべき、プロ野球に関する動画を7選紹介します。
有名なものもちょっとマイナーなものも両方紹介していきます。
1.江夏の9連続奪三振
1971年オールスターでの記録。阪神所属の江夏豊は全セ代表として先発で登板します。
1回裏に有藤道世、基満男、長池徳二から連続奪三振。
2回裏に江藤慎一、土井正博、東田正義から連続奪三振。
3回裏に坂本敏三、岡村浩二、加藤秀司から連続奪三振。
なんとパ・リーグ代表の先発9人の打者から連続で奪三振を記録したのでした。オールスターのルールとして、原則1人の投手は3回までしか投げられないので9連続奪三振は達成しうる最高の記録となります。
また、この記録に惜しくも届かなかったのが1984年オールスターでの江川卓の記録。彼は8連続奪三振を記録したのでした。
2.松永浩美の抗議のバット投げ
初めてFA移籍した選手としても有名な松永浩美。そんな松永が今もファンの間に継がれる、あるプレーを魅せたのが1988年10月23日のロッテ戦・ダブルヘッダーの第二戦でのことです。
当時松永は阪急に所属。この年松永と首位打者を争っていたのがロッテの高沢秀昭でした。
シーズン最終の3連戦となったロッテとのカードで、ロッテ投手は松永を敬遠しまともに勝負しません。もちろん、チームメイトである高沢にタイトルを獲得させる為です。
これに対し抗議したのが3連戦が行われた西宮球場の阪急ファン。この時代に詳しいプロ野球ファンならお気づきかも知れませんが、この年は阪急の球団身売りが発表された年。つまりこの試合が阪急としての最後の試合となるわけです。
そんな大切な試合で主力打者との勝負を避けられたら、不満を抱くのも理解できます。
結局松永はダブルヘッダー第二戦の第4打席終了時点で11打席連続四球となりました。
そして迎えた8回裏の第5打席。無死1、2塁の場面でも当然相手は敬遠を選びます。その時に松永が取ったのが上記の動画の行動。阪急ファンはこれに対し大歓声を送ります。
実は、松永がバット投げを敢行したのは、ロッテへの抗議としてではなく、阪急ファンが阪急最後の試合で汚い野次を発するのをやめさせる為だったといいます。
3.新庄剛志のホームスチール
2022年シーズンから日本ハムの監督に就任した新庄剛志。
2004年にメジャーから日本ハムに移籍すると日本ハム、いや、パ・リーグ全体を盛り上げる為に様々なパフォーマンスを行います。
有名なものとして、札幌ドーム天井からのゴンドラでの登場や、ハーレーに乗っての入場などがありました。
そんな新庄は球宴史上初のホームスチールも記録します。
是非注目してみて頂きたいのが、この動画に登場する新庄以外のビッグネームの数々。
全セバッテリーは阪神の福原忍と現・阪神監督の矢野輝弘。
三塁コーチボックスには、この年三冠王となる松中信彦。
バットを叩いて喜んでいたのが後年、NPB最年長試合出場を記録することとなる山本昌。
隣には、この年日本プロ野球選手会長として選手陣を率いた古田敦也。
次の回のセ・リーグの打者がクリーンナップのグレッグ・ラロッカ、小久保裕紀(当時は巨人)
、タフィ・ローズ。
解説席には当時の球界最強キャッチャー・城島健司。
ベンチに戻る新庄を出迎えたのが全パ監督の王貞治。
そして打席には「ガッツ」こと小笠原道大。さらに日ハム時代の小笠原の応援歌も流れていました。
2020年オフには現役復帰を目指し、トライアウトに参加した事も記憶に新しいですね。
この時はまさか翌年のオフに新庄が監督に就任する事になるとは、夢にも思いませんでした笑
4.代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームラン
2004年限りで球団としては消滅している、大阪近鉄バファローズ。
そんな近鉄の最後に優勝となったのは2001年のこと。
その優勝は、世界唯一の代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームランによって決まりました。
このホームランを打ったのは阪神から移籍してきた北川博敏。
オリックスに移籍後、北川の応援歌には「奇跡を呼ぶ男」というフレーズが含まれました。
2017年6月18日のロッテ戦、12回表終了時点で3-5と2点ビハインドの巨人。
なんとか1死から坂本の安打で1点差まで迫った巨人でしたが、4番マギーがこの試合3度目の敬遠をされてしまいます。
次の打者は、前回、前々回の打席で凡退してしまっている亀井善行選手。
亀井からすると非常に屈辱的な前の打者の3連続敬遠。
舐められた事に対する怒りをバットに込め、ロッテの投手、大嶺の3球目を振り抜きます。
打った瞬間、その感触を確認した亀井はガッツポーズ。打球はライトスタンドへ。
劇的なサヨナラ3ランホームランとなりました。
ヒーローインタビューでは
「本当に心が折れていたんで、奇跡としか言いようがない。これで最後ダメだったら命を取られると思って、そのくらいの気持ちでいきました。」
と、涙ながら打席での心境を語りました。
ダイエー、ロッテで日本一に、ホワイトソックス、フィリーズで世界一に輝いている現ロッテ監督の井口資仁。
2017年9月24日、この日は井口の引退試合でした。
功労者の引退試合ということもあり、ファンもいつも以上に勝ちを望んでいましたが、9回表終了時点で1-3と2点ビハインド。
9回裏ノーアウト1塁から打席には井口が入ります。
現役最後となるであろう打席をファンが見守るなか、日本ハムの守護神・増井浩俊(現オリックス)の4球目を強振。打球はロッテファンの待つスタンドへ。
なんと、井口の日米通算295本目の本塁打は劇的な同点2ランとなったのでした。
東都大学通算最多本塁打など、プロ入り前から様々な伝説作ってきた井口ですが、
彼は引退試合でも伝説を残しました。
そんな井口資仁さん。今年こそはロッテを優勝に導いて、歴史に名を刻んで欲しいものです。
2013年9月15日、この日の試合前の時点で、ヤクルトのウラディミール・バレンティン選手は、王貞治さん、タフィ・ローズ、アレックス・カブレラと並び55本塁打を記録していました。
1回裏に阪神の榎田大樹投手からシーズン56号目の本塁打を記録します。49年ぶりのシーズン本塁打数更新でした。
この時の実況が以下。
「野球ファンの夢を乗せた白球が、神宮の夜空を切り裂いた。歴史的一瞬です。」
ちなみにバレンティンはこの日、57号本塁打も記録しています。
バレンティンは最終的にシーズン60本塁打を記録し、この記録はもちろん今も破られていません。